2025 年 49 巻 1 号 p. 205-210
リバース型人工肩関節置換術(RSA)は良好な術後成績が報告されているが,外旋・内旋可動域が改善しないことで十分な患者満足度が得られていない可能性がある.RSAの術後成績を患者立脚型評価の一つであるShoulder36(Sh36)を用いて検討した.対象はRSAを行った33例34肩で,手術時平均年齢76.2歳,平均観察期間35.4カ月である.術後可動域,JOAスコア,Sh36の各ドメインを調査した.術後前方挙上,JOAスコアは有意に改善したが,下垂位外旋,内旋可動域は改善しなかった.Sh36の筋力,可動域ドメインが特に低値であった.また,前方挙上・内旋可動域と可動域ドメインとの間に中等度の正の相関を認めた.RSAの患者満足度を向上させるために,術後の筋力や可動域,特に前方挙上,内旋可動域の改善が必要であることが示唆された.