2025 年 49 巻 1 号 p. 202-204
結節間溝が上腕骨の後捻角の指標となり得るか結節間溝と上腕骨後捻角の関係について調査した.上腕骨全体のCTを撮像した61肩を対象としmultiplanar reconstructionを用いて水平断・矢状断・冠状断を正確に合わせた再構成画像を作成した.最初に内側上顆と外側上顆を結んだ線を上顆軸とし,次いで骨頭前後径が最大となるスライスで骨頭軟骨の前縁と後縁を結ぶ線に垂直に交わる線を近位骨頭軸と決定した.それぞれがなす角を後捻角とし,また近位骨頭軸から結節間溝後縁との最短距離を二頭筋距離として計測した.後捻角は平均37.3 (17-59.2)°,二頭筋距離は平均7.2±3.1 (0-16)mmだった. 後捻角と二頭筋距離の間に弱い負の相関(r=-0.36, p<0.01)を認め,結節間溝は後捻角を決定する術中の一つの指標となり得る可能性がある.