風工学シンポジウム論文集
第19回 風工学シンポジウム論文集
会議情報

自然風中の風向の安定度指標と円柱構造物に作用する風力特性
*池内 淳子谷口 徹郎谷池 義人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 367-372

詳細
抄録

二次元円柱に関するこれまでの研究の多くは理論的研究および実験的研究であり、自然風中での流れの性状については不明な点が多い。筆者らは、大阪湾の埋立地にある大阪市立大学耐風構造実験所に直径630mmの円柱構造物を設置し、自然風中における円柱構造物の風力特性について検討を行った。また、本研究では自然風の風向の安定度の高い場合について考察を行うため、風向の安定度指標についてその評価手法の提案を行った。 風速の乱れ強さが10%程度の自然風中における円柱構造物周りの流力特性は、レイノルズ数が3×105より小さい場合には平均抗力係数は0.4から0.7であり、レイノルズ数の低下に伴い小さくなる傾向を示した。また、レイノルズ数が3×105より大きい場合は平均抗力係数は0.6もしくは0.7で代表され、レイノルズ数に依存せず一定値を示した。 また、自然風の風向の安定度について接近流の直線性を用いた場合、平均風速によらず風速の乱れ強さが10%程度に収束する傾向を示した。

著者関連情報
© 2006 風工学シンポジウム運営委員会
前の記事 次の記事
feedback
Top