共催: 日本鋼構造協会, 土木学会, 日本気象学会, 日本建築学会, 日本風工学会, 電気学会
竜巻の突風によって建築物に作用する風力は,通過時の気圧降下や渦の接線方向の風速がその主な要因として挙げられ,通常の乱流境界層風洞での実験で評価される風力特性と大きく異なる.しかし,竜巻による風力特性に関する実験的知見は未だ十分に蓄積されていないと思われる.そこで本研究では,竜巻が通過する際の非定常な突風を模擬することのできる竜巻状気流発生装置を活用して,竜巻通過時に低層建築物に作用する基本的な風力特性の把握を目的とする.風圧実験は外圧だけでなく内圧の性状にも着目し,隙間の大きさや卓越開口の有無を考慮して実施した.また,一般に竜巻状の渦はランキン渦モデルで工学的な近似がされることを踏まえ,風圧実験で得た風力係数を当該モデルに基づいて記述することを試みる.