風工学シンポジウム論文集
第21回 風工学シンポジウム論文集
セッションID: 4
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高分解能領域気象モデルによる気象擾乱に伴う風速の極値の解析
*竹見 哲也辰己 賢一石川 裕彦
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抄録

領域気象モデルに高精度・高分解能の標高および土地利用データを組み込み、冬季の温帯低気圧に伴う強風の事例について格子幅100 m以下での高分解能数値シミュレーションを行った。山形県庄内平野および東京都心部を対象領域とした。庄内平野での多数事例の合成解析により、地形の起伏や地表面特性に対応した風速分布が得られた。地上高50 mでの最大風速値が観測された最大瞬間風速によく対応しており、地表面からある程度離れた高度での風速値が極値の出現ポテンシャルを示すものとして捉えることができる。東京での解析結果から、大都市のような都市キャノピー効果が顕著な場所では、より高いモデル高度での風速値が実際の最大瞬間風速と対応していた。両地域での解析から共通して言えるのは、地上高10から20 mでのモデル風速は実際の平均風速に対応し、地上高50 m以上数100 mまでのモデル風速が実際の最大瞬間風速に対応するということである。

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© 2010 風工学シンポジウム運営委員会
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