主催: 日本気象学会
共催: 日本建築学会, 日本風工学会, 日本鋼構造協会, 土木学会
p. 115-
本研究は、レンズ風車(集風体を装着した超高効率の水平軸風車)を搭載した船舶におけるエネルギー収支を検討したものである。全長180m・横幅30mの自動車運搬船を想定して1/100スケールの模型を用いた風洞実験を行ない、風速分布、風圧抵抗、風力発電量を測定し、サンダーランド(英)-サンクトペテルブルク(露)間の北海航路におけるデータに基づいてエネルギー収支を算出した。向かい風に適切に対処することで、正のエネルギー収支を得られることが示された。さらに、向かい風対策として、ヨーイングにより風車を風に平行な向きへ固定することで、エネルギー収支が改善されることが判明した。