主催: 日本風工学会
共催: 日本建築学会, 日本鋼構造協会, 土木学会, 日本気象学会
会議名: 第25回風工学シンポジウム
開催地: 東京,東京工業大学 大岡山キャンパス
開催日: 2018/12/03 - 2018/12/05
愛媛県大洲市長浜地区では、寒候期に「肱川あらし」という強い地峡風が肱川に沿って発生する。この肱川の10km上流には夜間に冷気湖が形成される大洲盆地が存在している。本研究では、2017年10月25日~2018年3月25日の5か月間にわたって、肱川あらしの気象観測を実施した。その結果、以下の特徴が明らかとなった。(1)盆地の大洲と沿岸の長浜のあいだの水平気圧差(ΔP)が1hPaを超えると、肱川あらしは総観スケールの擾乱を相殺して発生することができた。(2)gap下流側にあたる大和と長浜のあいだのΔPは、上流側の大洲と大和のあいだの約6倍に相当していた。このように、gapの特徴的な地形によって、大和と長浜のあいだのΔPは強められていることがわかった。