九州歯科学会雑誌
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原著
光触媒酸化チタンコーティングによる義歯床のプラークコントロールに関する研究
第1報 義歯床表面への親水チタンコーティング法の検討
槙原 絵理鱒見 進一有田 正博竹内 敏洋河野 稔広帆鷲 秀一郎椿 幸雄
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2007 年 61 巻 2.3 号 p. 82-86

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抄録

デンチャープラークコントロールは,有床義歯装着高齢者の口腔の健康を維持するために非常に重要である.我々は,光触媒酸化チタン薄膜コーティング水溶液が義歯床のプラーク除去に有用であると考え,その第1報として,義歯床用レジン表面に対する光触媒酸化チタン薄膜コーティング水溶液のコーティング法について検討した.ペーパーコーン研磨およびレーズ研磨の2種類の研磨方法で作製した試験片に対し,コーティング剤のみおよびコーティング剤に界面活性剤を添加したものの2種類の水溶液でコーティングを行い検討したところ,レーズ研磨後のレジンプレートはコーティング剤の表面張力により,均一なコーティングは不可能であったが,ペーパーコーン研磨後のレジンプレートは均一なコーティングが可能であった.また,コーティング剤に少量の界面活性剤を添加することにより,レーズ研磨後のレジンプレートは,ペーパーコーン研磨後の場合よりも均一かつ滑沢なコーティングが可能であった.以上のことより,義歯床用レジン表面に対してチタンコーティング水溶液によるコーティングを行う方法としては,レーズ研磨したレジンプレート上に界面活性剤を添加したコーティング剤を塗布する方法が最良であることがわかった.

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© 2007 九州歯科学会
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