九州歯科学会雑誌
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原著
光触媒テクノロジーを応用した親水コーティングによる義歯床のプラークコントロールに関する研究
第3報 コーティング剤が色素沈着に及ぼす影響について
槙原 絵理鱒見 進一河野 稔広帆鷲 秀一郎
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2009 年 63 巻 1 号 p. 18-23

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抄録

本研究の目的は,光触媒酸化チタン薄膜コーティング剤を義歯床レジン表面にコーティングすることにより,容易にプラークコントロールが行えるか否かについて検討することにある.今回は,本剤を義歯床用レジン表面にコーティングすることで,タバコのヤニ,紅茶およびカレーの色素に対する除去効果の有無について検討を行った.色素沈着前のレジンプレートではコーティングの有無による色調変化は認められなかったが,3種の色素沈着後のプレートはいずれもコーティングなしの方がコーティングありと比較して色調変化が大きくなることがわかった.また,色素の違いにより,レジンプレートの色調も異なることがわかった.さらに,超音波洗浄後のプレートは,いずれも色素が除去されることがわかった.以上のことより,義歯床表面に光触媒酸化チタン薄膜をコーティングすることにより,色素沈着の予防および除去に有用であると思われた.さらに,超音波洗浄を行うことで効果的に色素除去が可能とあることがわかった.

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© 2009 九州歯科学会
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