九州歯科学会雑誌
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当科におけるエプーリス症例、特に骨セメント質形成性エプーリスの病理組織学的検討
古田 絢也
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2013 年 67 巻 3 号 p. 49-56

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抄録
エプーリスは歯肉に生じた良性の限局性腫瘤をいい, 病理組織学的に肉芽腫性エプーリス, 線維性エプーリス, 血管腫性エプーリス, 骨セメント質形成性エプーリスおよび巨細胞性エプーリスに分類される. 特に骨セメント質形成性エプーリスについては, その発現頻度は比較的まれである. 今回われわれは, 過去20年間のエプーリスの臨床的検討を行い, 特に骨セメント質形成性エプーリスの病理組織学的検討を行った. 対象は, 九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座形態機能再建学分野でエプーリスの診断を得た116症例(男性47症例, 女性69症例, 平均年齢57.3歳)で, これらを病理組織学的に分類し, 発生部位, 大きさ(肉眼上の長径), 病悩期間(腫瘤自覚から当科初診までの日数)について検討した. さらに, 骨セメント質形成性エプーリスについて病理組織学的検討を行った. 病理組織学的分類では, 肉芽腫性エプーリス44症例(平均年齢59.3歳), 線維性61症例(平均年齢57.0歳), 骨セメント質形成性11症例(平均年齢50.7歳)であった. 発生部位では, 肉芽腫性エプーリス, 線維性エプーリスでは, 上顎前歯部に最も多く認められ, 骨セメント質形成性エプーリスでは, 下顎前歯部に最も多く認められた. 肉眼上の大きさは, 肉芽腫性エプーリスでは平均10.8mm, 線維性エプーリスでは平均11.5mm, 骨セメント質形成性エプーリスでは平均14.5mmであった. 病悩期間において, 肉芽腫性エプーリスでは平均約82日, 線維性エプーリスでは平均約569日, 骨セメント質形成性エプーリスでは平均約795日であった. さらに病理組織学的所見において年齢と骨形成割合との間に相関関係が認められた. 今回の検討により骨セメント質形成性エプーリスは時間の経過とともに組織化生を起こすことが示唆された.
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