九州歯科学会雑誌
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第77回九州歯科学会総会・学術大会(2017)シンポジウム「デジタルデンティストリーの現状と今後の展望」:固定性補綴における光学印象について
小泉 寛恭
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2017 年 71 巻 p. s6

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抄録
コンピュータ支援設計・製造装置(歯科用CAD/CAM装置)を用いて、コンポジットレジ ンブロックを切削することによって製作されたCAD/CAMレジンコンポジットクラウン は、平成26年度の診療報酬改定により小臼歯に保険導入され、更には平成28年に歯科用金 属を原因とする金属アレルギー患者を対象に大臼歯への保険適応が拡大され、広く臨床応 用されてきている。それに伴い、歯科用CAD/CAM装置を用いて様々な材料を使用したク ラウンが普及し、補綴装置の製作におけるデジタル化が進んできている。  歯科用CAD/CAM装置は、計測装置、設計装置および加工装置の3つから構成されてい る。この計測装置は、従来の方法である付加型シリコーンラバー印象材を用いて印象採得 を行った後に石膏作業模型を製作し、それをスキャンするタイプのものと、直接、支台歯 を含む歯列を口腔内スキャナーにてスキャンする(光学印象採得)方法がある。さらには、 光学印象採得のデータのみで作業模型を作製することなく、補綴装置を製作する研究が数 多く報告されている。  光学印象採得法は、モニタリングをしながら支台歯を含む歯列を口腔内スキャナーにて 光学的に直接スキャニングする方法であり、作業模型製作の技工工程を介さずに補綴装置 を製作できる利点がある。また、この方法は、再印象の頻度の減少、嘔吐反射への対策、 補綴装置完成までの期間短縮などの利点があり、患者への負担や使用材料の軽減につなが ると考えられる。  本発表では、固定性補綴装置製作の際に行われる光学印象採得法について、従来法との 比較した印象精度、間接法と比較した固定性補綴装置の精度、時間効率と術者および患者 評価、臨床経過について最近の研究成果をもとに紹介する。
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