九州歯科学会雑誌
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シングルインプラント支持型臼歯部上部構造における側方ガイドと合併症の関係
黄 柏鈞鱒見 進一槙原 絵理
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2019 年 73 巻 1 号 p. 11-18

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抄録
目的:インプラント修復物の増加とともにインシデント数も増加している.本研究の目的は,シングルインプラン ト支持型臼歯部上部構造における側方ガイドと合併症の関係について検討することにある. 方法: 70本の歯科用インプラントおよび補綴装置を装着した40名の患者を犬歯誘導群(CG:19名)とグループファンクション群(GF:21名)の2群に分け,インプラント体の失敗,アバットメントスクリューの緩み,クラウン再装 着の3主要合併症について2群間で比較検討した. 結果:GFはCGよりもインプラントフィクスチャーの失敗の発生率が有意に高かった(5.3%:0%).GFは CGよりもアバットメントスクリューの緩みが多く発生する傾向が認められた(13.2%:9.4%,p=0.4149).しかしながら,クラウン再装着の発生率はCGにおいて高い傾向が認められた(21.9%:13.2%,p=0.1557). Kaplan-Meierの生存推定法により検討したところ,GFは初年度に関してCGよりも合併症の発生が多い傾向にあったが,2群間に有 意差は認められなかった(p=0.7007).本研究におけるインプラントオッセオインテグレーションの成功率は97.2%であった. 結論:インプラント体の失敗では,GFはCGよりも有意に多く,有意差は認められなかったが,GFはCGよりも初 年度の合併症の発生率やアバットメントスクリューの緩みが多い傾向が認められた.以上の結果より,臨床的にシン グルインプラント支持型臼歯部上部構造における側方ガイドとしてはGFよりもCGが優れていることが示唆された.
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© 2019 九州歯科学会
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