抄録
本研究は身体活動の指標(1日平均運動時間、1日平均歩数、1日平均運動量、1日平均総消費量)がどのように内臓脂肪蓄積の予防や動脈硬化の予防、骨質に関連しているのかを検討することを目的とした。16名の健康女性に対し14日間~28日間、入浴時以外の日常生活運動量を加速度計を使用して測定し、内臓脂肪断面積(VFA)、超音波踵骨伝播速度(SOS)、指尖容積脈波(APG)の測定結果との関連を分析した。SOS は1日平均運動時間と1日平均歩数との間に有意な正の関連があり、VFA においても1日平均総消費量と1日平均運動量の間で正の関連が認められた。また、年齢は全ての身体活動の指標との間で関連はなかった。健康な女性において内臓脂肪蓄積予防ややせを意識した運動量の増加などにも注意が必要であることが明らかとなった。