形態・機能
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形態学的方法からみた冠状動脈の攣縮現象
松元 博子山中 邦稔小幡 光子島田 達生
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2003 年 2 巻 1 号 p. 3-9

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抄録
本研究では、冠状動脈の攣縮実験モデルを作製し、冠状動脈の攣縮現象を形態学的に捉えた。エンドセリン処理したラットの心筋組織を透過と走査電子顕微鏡を用いて調べた。冠状動脈の平滑筋細胞と内弾性板は、攣縮を暗示する像を呈し、内皮細胞は損傷をうけていた。細動脈や毛細血管は、内腔の狭小化がみられた。一部の心筋組織は、膨化したミトコンドリアおよび筋原線維の乱れや介在板の離開によって特徴づけられた。本研究によって得られた攣縮現象の形態像は、看護の現象として生体の反応を捉える際、その手がかりとなる基礎研究として位置付けられる。
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© コ・メディカル形態機能学会
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