2007 年 6 巻 1 号 p. 33-38
本研究では、肥満予防に効果的な日常身体活動量が大腰筋、固有背筋の筋断面積の増強に関係するか検討を行った。対象は、市報を通じて募集した研究協力者女性73名 (年齢: 38~61歳、平均50.3±5.7歳) である。ライフコーダにて1日当たりの平均歩数を測定し、臍レベルで撮影したMRI画像より大腰筋と固有背筋の筋断面積と内臓脂肪面積、皮下脂肪面積を求め比較した。その結果、歩数が多い群は内臓脂肪面積の有意な減少を認めたが、筋断面積は両筋とも歩数との間に統計学的有意差は認めなかった。歩行動作に重要な筋である大腰筋、固有背筋はウォーキングに加え、個別的な筋力トレーニングが必要であると考えられる。