形態・機能
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ニワトリ胚付属肢骨格のalizarin red S染色像とX線マンモグラフィー像の比較
神宮司 洋一平野 邦弘清水 由歌米澤 利佳沼倉 幸子山田 恭子
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2007 年 6 巻 1 号 p. 39-44

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抄録
孵卵14日目と20日目のニワトリ胚付属肢骨格のahzarin red S (以下ARS) 染色像とmammographyによるX線像を比較した。X線撮影による長管骨の骨幹の輪郭はARS染色像とよく重なっており、両者でほぼ共通した形態を示した。同様の画像の比較をARS染色後の保存期間が異なる標本 (80%グリセリン水溶液中で数ヶ, 月あるいは約9年間保存) について行っても主な骨の形態にほとんど差はみられなかった。骨成分の変化と画像との関係を、20日胚下肢の指骨を0.1%の3塩化酢酸水溶液 (P且5.6) で1時間脱灰処理して調べると、骨幹の両端における骨質の減少がX線像とARS像双方で同様に観察された。以上の結果は、両画像の示す骨成分の分布が一致することと、ARS染色後長期保存した標本もX線像による研究に使用できることを示唆する。
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© コ・メディカル形態機能学会
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