抄録
『The KeMCo Review』 の第2号をお届けします。「特集」の論文3件と研究ノート3件、そして「一般」の論文1件と研究ノート3件で構成されています。いずれも厳正な査読プロセスを経て掲載されるに至ったものです。 今号の特集テーマは、「パブリック・ヒューマニティーズ」です。デジタル・ヒューマニティーズの動きに連動しながら、歴史学における専門知を問い直す試みや、デジタルデータを社会に開いていく試み、デジタルアーカイブをデザイン研究と組み合わせて展開する試みなど、広い意味での人文学領域における議論や実践が展開しつつあります。今号では、「パブリック・ヒューマニティーズ」を、広義には学術研究の世界を「パブリック」に開きながら「パブリック」の営みとも関係を持っていくことに関わる議論や実践、と位置づけて特集テーマとし、原稿を募集しました。
慶應義塾ミュージアムコモンズ(KeMCo)は、文化資源を媒介として集まる多様な人々―多様な学問分野の研究者やアーティスト、キュレーター、一般の方々―が垣根を超えて交流できる「空き地」をコンセプトとしております。『The KeMCo Review』の第2号を、KeMCoのコンセプトを体現する内容でお届けできることを嬉しく思っております。
『The KeMCo Review』では、KeMCoの関心事を知っていただくために、毎号特集テーマを設定します。次号についても、まもなく検討を始め、投稿の呼びかけをする予定です。他方、そうしたテーマに縛られない自由投稿もいつでも受け付けています。投稿に関するガイドラインは投稿規程に定めていて、学術論文のみならずより短めの研究ノートも掲載します。いずれも原則として2名の査読者による査読と編集委員会での検討をへて掲載可否の決定が行なわれます。
今号の読者におかれましては、次号への投稿をぜひご検討ください。