外界からの刺激や自身の内部状態に適切に応答するために,細胞はシグナル伝達を通じて情報を変換している.シグナル伝達ネットワークを形成する分子の役者はその全貌が明らかになってきた.さらにそれらの間の相互作用や時間変動などのダイナミクスに情報が符号化されていることが近年注目されてきている.ライブセルイメージングはシグナル伝達のダイナミクスを測定するための非常に強力なツールであり,様々なバイオセンサーの開発により複雑な生命現象の仕組みがひも解かれつつある.さらに,光により細胞機能を制御する光遺伝学の発展によって,シグナル伝達に可逆的な摂動を与えながらその影響をライブセルイメージングによって詳細に観察することも可能となってきている.本稿では,バイオセンサーによるライブセルイメージングと光遺伝学によるシグナル伝達の人為的操作に関する最新の動向を紹介する.