目的:大学生を対象とし,現在の主食・主菜・副菜を組み合わせた食事と関連する学童期の食関連要因を明らかにする.
方法:横断研究とし,兵庫県の1大学の学生を対象に,2020年に質問紙調査を実施した.162名中161名から回答が得られ(回収率99.4%),回答に欠損のない女性148名を解析対象とした.主食・主菜・副菜を組み合わせた食事(1日2回以上)の頻度が週に4日以上を頻度高群,3日以下を頻度低群とし,属性,現在の食・生活習慣について比較を行った.学童期の食関連項目については因子分析を行い,その後,食事頻度2群を従属変数,学童期の各因子の得点を独立変数,主食・主菜・副菜を組み合わせた食事と有意な関連が見られた現在の項目を調整因子とする二項ロジスティック回帰分析を行った.
結果:頻度高群は62名(41.9%),頻度低群は86名(58.1%)であり,現在の居住形態,深夜のアルバイト,朝食,夕食,夜食,外食,中食の摂取頻度と有意な関連が見られた.因子分析では,「季節や行事に合わせた食事」「食事作りへの参加」「料理の手間」「食に関する会話」「バランスの良い食事」が抽出された.二項ロジスティック回帰分析の結果,「食に関する会話」の得点が高いことが,頻度高群の割合が高いことと有意に関連していた.
結論:現在の主食・主菜・副菜を組み合わせた食事頻度と学童期の「食に関する会話」との関連が示唆された.