日本健康医学会雑誌
Online ISSN : 2423-9828
Print ISSN : 1343-0025
学童期の食環境がその後の食嗜好に及ぼす影響
石川 詔子五十嵐 益恵浜野 美代子
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2002 年 11 巻 1 号 p. 8-12

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抄録

生活習慣病の一次予防の為の食生活を指導するために,学童期での食環境が,その後の食生活に重大な影響を与えると考えた。その事を調べるためアンケート調査を行い検討し,次のような結果を得た。1.学童期の朝食の欠食は,その後も継続して朝食をとらない習慣につながる。2.小学校低学年,小学校高学年,中学校時の学校給食への満足度は高い。3.学校給食で一番好きな食事と,自分が一番好きな食事が同じになる傾向がある。4.複合家族で育った下宿生の自炊の割合は高い。この様に学童期の食環境(特に学校給食)は,その後の食嗜好に大きな影響を与えることが,このアンケート調査でわかった。したがって生活習慣病の一次予防の為には,学童期の食生活指導が重要な意味を持つと考えた。

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© 2002 日本健康医学会
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