日本機械学會論文集
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深絞り加工に關する一計算實施法
春日 保男
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1948 年 14 巻 47-1 号 p. 69-74

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抄録

板金の深絞り加工に關する計算,たとえぱ絞り力の見積り等においては變形抵抗に對して流れ曲線(粘性曲線)を用い,これに幾何學的な假定を結びつけて遂行されるのが常である.このことは計算を圖上で行うことを極めて好都合にしているにかゝわらず未だその實施例を見掛けぬ.よつて著者は既存の學説を合理的かつ迅速に實際に適用するに必要な圖上計算法を考察し,その結果,絞り機構の中で從來比較的下明瞭であつた最大絞り力の現われる時機,最大絞り力等をかなり適確に見積ることができ,それらの各種材料についての差異を計算上から明かにすることを得た.なお,これに附随して各材料の深絞り性を具體的に表示する特性曲線を得ることもできた.本論文は與えられた材料の深絞りの限度を見積る圖計算法ならびにその實施例として扱つた各種金屬におけ今上記の特性の比較を行つたものである.

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