1980 年 46 巻 402 号 p. 134-141
単一過大荷重後の疲労き裂伝ぱの遅延現象を HT 80 鋼を使い, 基準荷重の応力比 R を-1から0. 5まで変えて調べた. 過大荷重形式は過大応力範囲と基準応力範囲の比 r が2の場合と最大応力どおしの比σ2max/σ1maxが2 の場合の2種類を用いた. 遅延は r=2 の場合には R の増加とともに多少弱くなったが, σ2max/σ1max=2 の場合は逆に急激に強くなった. これらの挙動は R=0 の場合に筆者らにより提案されたモデルで理論的に表すことができた.