1979 年 45 巻 396 号 p. 1188-1195
円管内の流動障害物が気水ニ相上昇流の最小水膜厚さに及ぼす影響を調べた。障害物としては円環を用い、管壁面と障害物との間のすきまと障害物の長さの影響について検討した。その結果、障害物近傍の流動様相はすきまを含む開口比の値によって変わるため、最小膜厚と気体流量との関係は開口比に依存すること、すきまの大きさが同じであれば障害物の長さが大きいほど逆流が活発で、最小膜厚は大きくなることなどを明らかにし、最後に既報の結果をも含めて障害物の影響を総括した。