2013 年 7 巻 p. 1-8
本稿では,歴史的文脈といった紐帯で結ばれた産業遺産群を基本単位として,それらを記述する非定型的テキスト情報をもとに、多変量解析を利用した産業遺産群の「分類」を試みた.分析対象の非定型的テキスト情報は,経済産業省により2007年に公表された『近代化産業遺産33』,および2009年に公表された『近代化産業遺産続33』である.分析結果から,「社会資本関連遺産群」「都市発展関連遺産群」「鉱業関連遺産群」「素材産業関連遺産群」「加工組立産業・地場産業関連遺産群」の5つのクラスターを抽出した.さらに,これらのクラスター相互間のつながりをデンドログラムで可視化した.