主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
磁場応答性等を持つ分子ワイヤーを実現するため、スピン分極ドナーをオリゴチオフェンに組み込んだ9量体分子ワイヤーの合成に成功したので報告する。また、ラジカルの高密度化を目指した化合物の合成についても報告する。 基本骨格は、スピン分極ドナーを組み込んだ中心ユニットとチオフェン環からなるワイヤー部を別々に合成し、Stille法によってカップリングさせ合成した。金電極にとりつけるためのアンカー部としてジスルフィド基を導入した。前駆体アルデヒドからニトロニルニトロキシドへの変換は標準的な方法で行うことができた。ESR測定ではニトロニルニトロキシド由来の五重線が確認された (g = 2.0066, aN = 0.76 mT)。