主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
中央にヘキサフェニルベンゼン骨格を有する歯車状両親媒性分子は、主に疎水効果によってディスクリートな水溶性カプセル会合体を形成する。特に、ヘキサフェニルベンゼン骨格に導入する置換基を精密にデザインすることにより、六量体カプセルと四量体カプセルとを作り分けることが可能となる。六量体カプセルは2,4,6-トリブロモメシチレンなどの置換ベンゼン二分子を協同的にカプセル内部に包接した。一方、アダマンタンなどの球状小分子をゲストとして用いると、ゲスト一分子を包接する安定な四量体カプセルを形成することも見出した。発表では、一義的なカプセル会合体を構築するために必要な歯車状両親媒性分子の構造についても詳細な議論を行う。