主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
5環の環式ケトンである9,10-ベンゾベンゾアントロン(7H-ベンゾ[de]ナフタセン-7-オン)は、ベンゾアントロンの9,10の辺にベンゼン環が1環増環した化合物である。9,10-ベンゾベンゾアントロン(9,10-BBz)とそのブロモ体を出発物質として用い、2分子縮合反応を行った。
9,10-BBzからの縮合反応では3種の多環式芳香族化合物(PACs)が得られ、そのうち1種がNMRスペクトルによって構造の同定ができている。9,10-BBzのブロモ体からの反応では、現在のところ2種類の化合物しか確認されていない。これらの得られた化合物を吸収スペクトルと分子軌道法計算の結果をもとに構造を推測した。