主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
5,10-ジヒドロスチバアントレン1には、2つのシス体と1つのトランス体の3種類の立体異性体が考えられ、相互に異性化が起こることが期待される。5,10-ジヒドロスチバアントレン1は、ジアリール(p-トリル)アンチモン2をリチオ化し、ジブロモ(p-トリル)アンチモンを加えることで合成した。1H NMRにより、3種類ではなく2種類の立体異性体が1.8 : 1の比で生成していることが分かった。これらの異性体は、アセトニトリルからの再結晶により分離でき、X線結晶構造解析によりシス体のうちの1つとトランス体であることを明らかにした。