両親媒性基としてPEG鎖を結合させた蛍光性色素誘導体を合成し、水溶液中における自己組織化挙動と発光挙動を検討した。合成した化合物の水溶液は下限臨界溶液温度(LCST)を示し、加熱に伴って速やかに白濁する事が認められた。高い蛍光量子収率を持つPhenyl-ethylyl anthracene誘導体は水溶液中で組織化することで蛍光が強く消光されたのに対して、会合誘起発光性を示すCyano-bis(biphenyl)ethene誘導体では有機溶媒中よりも水溶液中における方がより強い発光を示すことが認められた。また、キラル源を有する後者の化合物は強い誘起CDシグナルを示し、TEM観測によってファイバー状の組織化構造体形成が示唆された。