主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
最近、金原子102個からなる金ナノ粒子のX線構造解析が行われ、ベンゼンチオール誘導体が配位した一価の金錯体でナノ粒子表面が覆われた構造をしている事が明らかとなった。今回、我々はナノ粒子表面をアルキル基で置換された金錯体で保護する目的で、ブチル基が置換した金錯体を合成し、単結晶X線構造解析によりその構造を明らかにした。得られた金錯体のTGの結果より、ブチル基の吸着力は強く、ナノ粒子の配位子としても期待できる事が分かった。還元反応で得られた、平均粒径1. 9 nm(σ=0.29)のナノ粒子の性質についても報告する。