主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
我々の研究室ではIr触媒を用いた直接ホウ素化を介してポルフィリンの2,18位に様々な置換基を導入することにより新規な機能を持ったポルフィリン誘導体の合成および物性を報告している。今回2,18位にヒドロキシ基を有したポルフィリンの合成を行い、その物性および反応性について調べたので報告したい。ジヒドロキシポルフィリンは溶媒によってケトーエノール互変異性を示すことがわかった。また、そのエノール型の構造において水素結合による二量体を形成することをNMRより明らかにした。さらにDDQで酸化することによって単一の生成物が得られることが分かった。この生成物についてNMRおよびX線結晶構造解析により同定を行ったので併せて報告したい。