主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
これまで我々は、ブタジイン骨格で連結された環状ポルフィリン二量体にピリジル基を導入し、自己集合を利用した新たなポルフィリンナノチューブの構築に成功している。X線結晶構造解析により、このチューブはピリジル基のNとポルフィリンのベータ位のC-Hとの水素結合、ピリジル基間のπ―πスタッキングの二種類の弱い相互作用により形成されていた。また、この環状分子は溶液中でC60を包接し、C60共存下の結晶中でも同様のチューブ状集合体を形成しており、C60はそのチューブの中で一次元に配列されていた。これはX線結晶構造解析に初めて成功した「超分子ピーポッド」である。今回、その超分子ピーポッドについて光・電子物性について検討したので報告する。