固相で発現するイミダゾピリジン誘導体の高効率ESIPT発光

抄録

溶液中で発光を示さず固体で効率よい発光を示す化合物が近年注目され、報告例が増加している。分子内水素結合を持つイミダゾピリジン誘導体1-5は、溶液中で励起状態プロトン移動(ESIPT)にともなう弱いESIPT蛍光を示すが、結晶の発光量子収率は0.1-0.4と約10倍であった。また、1,4,5は結晶多形に依存して異なる発光色を示し、さらに加熱による結晶相転移にともない、固体発光を変化させることができた。