ジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルを輪成分,2級アンモニウム塩を軸成分とするロタキサンについて、クラウンエーテルの空孔と相補的なサイズ・形状の置換基を末端にもつ軸分子から合成したロタキサンの分解特性を評価した.軸末端にシクロヘキシル基を持つロタキサンは不安定で,DMSO中において半減期2.6時間で解離した.軸末端により嵩高いt-ブチル基や4-t-ブチルフェニル基を導入したロタキサンはDMSO中でも安定に構造を維持したが,フッ化テトラブチルアンモニウムを加えてアンモニウム塩部位の対アニオン交換を行うと徐々に解離した.ポリロタキサンネットワークにこの反応系を利用し,通常化学的に安定であるが,フッ化テトラブチルアンモニウムの添加により解架橋し原料高分子を再生するシステムを確立した.