北日本病害虫研究会報
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モニタリング植物を利用した施設栽培メロンのカンザワハダニに 対するミヤコカブリダニ剤の導入時期の検討
橋本 庸三
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2009 年 2009 巻 60 号 p. 231-234

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抄録

ミヤコカブリダニ剤の導入時期を簡易に判定するため,インゲンマメを利用したハダニ類モニタリング法を検討した.メロン定植時に鉢植えのインゲンマメをメロン栽培ハウス内の出入り口とハウス周縁部に設置し,そのインゲンマメでハダニ類を確認した時点でミヤコカブリダニ剤を発注し,1 回導入した.インゲンマメでのハダニ類の確認はメロンと同時期か1 週間ほど遅くなったが,その時点ではメロンのハダニ密度は低密度で,導入適期であると判定できた.ミヤコカブリダニ放飼後は,ハダニ密度がやや高まるものの,約1~2 週間でミヤコカブリダニの個体数が増加し始め,メロン収穫時までハダニ密度を低く抑えた.インゲンマメを利用したハダニ類モニタリング法はミヤコカブリダニ剤導入時期を判定するために有効であり,この方法によって放飼したミヤコカブリダニ剤はメロンのカンザワハダニに対して防除効果が認められた.

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© 2009 北日本病害虫研究会
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