北日本病害虫研究会報
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クローバ葉脈黄化ウイルスによるソラマメモザイク病の1次感染源
中村 茂雄瀬尾 直美竹澤 利和荒川 梢佐藤 英典
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2010 年 2010 巻 61 号 p. 47-51

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抄録

クローバ葉脈黄化ウイルス(ClYVV)が発生したソラマメほ場の周辺雑草18 科40 種以上について,RTLAMP 法により検定したところ,ClYVV が検出されたのはシロクローバのみであった.さらに,ソラマメ由来ClYVV と近隣のシロクローバ由来ClYVV について,外被タンパク質遺伝子の一部(369bp)の塩基配列を比較したところ,一致,あるいは類似する場合が認められた.これらの結果から,ClYVV の主要な1 次感染源はシロクローバであると推測された.しかし,近接したほ場においても,塩基配列が異なる多様なClYVV が存在しており,感染源株までの距離を特定し,除草範囲を確定するには至らなかった.

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© 2010 北日本病害虫研究会
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