北日本病害虫研究会報
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縞萎縮病抵抗性「強」コムギ品種「ゆめちから」と感受性品種「ホクシン」に感染したコムギ縞萎縮ウイルスの配列の比較
大木 健広眞岡 哲夫
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2014 年 2014 巻 65 号 p. 224-27

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抄録

縞萎縮病抵抗性「強」コムギ品種「ゆめちから」において,春先に黄化やかすり症状を示す葉が認められ,ELISA とRT-PCR により,コムギ縞萎縮ウイルス(WYMV)の感染を確認した.そこで,「ゆめちから」に感染したWYMV のゲノムを解析した.RT-PCR-RFLP でWYMV ゲノム配列の遺伝子型を解析したところ,「ゆめちから」のWYMV は全て従来から北海道で発生しているBb 型であった.さらに,「ゆめちから」に感染したWYMV Yume-A 株〜D株のゲノムにコードされるポリタンパク質を,「ゆめちから」栽培歴のない圃場の「ホクシン」から検出したWYMV Kitami 株およびKyowa 株と比較したところ, Kitami 株およびKyowa 株のアミノ配列に対してYume-A 株〜D株で共通して異なるアミノ酸残基は存在しなかった.

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© 2014 北日本病害虫研究会
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