2016 年 2016 巻 67 号 p. 71-76
青森県におけるイネいもち病防除は穂いもちを中心に無人ヘリによる空中散布が広く行われているが,あらかじめ決められたスケジュール散布が多く,適期防除や防除要否などへの対応がかならずしも十分とはいえない.薬剤費削減や環境保全型農業の推進のためには,発生状況などに応じた無人ヘリの効率的運用が必要である.そこで,インターネットで生産者が利用可能な「Google Map による気象予測データを利用した農作物警戒情報」におけるいもち病発生予察システム(Google Map 版BLASTAM)を防除意思決定ツールとして活用し,青森県つがる市木造出来島地区において効率的防除を目的とした実証試験を2014 年,2015 年に実施した.その結果,慣行防除体系では葉いもちの散布時期を逸したことで被害が生じたが,実証区では適期に防除ができたことにより被害が軽減された.また,極少発生条件では慣行防除に比べ,不要な防除を省くことができ,低コスト化を図ることができた.