北日本病害虫研究会報
Online ISSN : 2185-4114
Print ISSN : 0368-623X
ISSN-L : 0368-623X
報文
簡易雨除け処理によるモモせん孔細菌病の防除効果
七海 隆之栁沼 久美子
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 2017 巻 68 号 p. 120-122

詳細
抄録

モモせん孔細菌病の多発生樹(「ゆうぞら」7年生)を対象に,2015年9月~2016年8月(冬期間を除く)に簡易雨除けハウスを設置し,雨除け処理による本病の防除効果を検討した.試験期間中は春型枝病斑の剪除は実施したが,無機銅剤および抗生物質剤は散布せず,果実の袋掛けを行わない条件で試験を実施したところ,無処理区では累積の春型枝病斑の発病枝率は11.1%,収穫期での発病葉率は39.6%,発病果率は63.5%の多発生となった.一方,雨除け処理区では累積の発病枝率は0.6%,収穫期の発病葉率は0.6%,発病果率は0.8%であり,本病に対して高い防除効果が認められた.

著者関連情報
© 2017 北日本病害虫研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top