2017 年 2017 巻 68 号 p. 173-178
青森県において,スイートコーンのアワノメイガは成虫が6月下旬~7月上旬と8月中旬~下旬をピークに年2回発生し,それぞれ7月上旬と8月中旬に産卵ピークがみられた.第1世代幼虫は4月下旬播種のスイートコーンの茎と雌穂を加害し,5月中旬および6月上旬播種では雄穂,茎および雌穂を加害した.第2世代幼虫は6月上旬~下旬播種の茎と雌穂を加害した.アワノメイガの雌穂被害を抑えるために,4月下旬~6月上旬播種ではフルベンジアミド水和剤4,000倍を絹糸抽出期とその約1週間後に2回散布すると効果が高かった.一方,雌穂被害が多発する6月中旬~下旬播種では,フルベンジアミド水和剤2,000 倍を雄穂抽出期と絹糸抽出期または絹糸抽出期から1週間間隔で2回散布するかクロラントラニリプロール水和剤2,000倍を絹糸抽出期から1週間間隔で3回散布するのが有効であった.これらの散布はオオタバコガに対しても効果が高く,両種を同時防除できた.