北日本病害虫研究会報
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青森県のマメシンクイガに対する無人ヘリコプター2回散布におけるクロラントラニリプロール水和剤1回目散布時の高濃度薬液・早期散布の組み合わせ効果
對馬 佑介 木村 勇司藤村 建彦
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2018 年 2018 巻 69 号 p. 128-131

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抄録

青森県内のマメシンクイガ多発生ダイズ圃場において,無人ヘリコプターによる2回散布体系のうち,第1回目散布で高濃度(16倍または24倍)のクロラントラニリプロール水和剤を8月第4半旬または第5半旬に散布し,第2回目散布でペルメトリン乳剤24倍液を8月第6半旬に散布して収穫時の被害粒率を調査した.その結果,無処理区の被害粒率が50.1%に達する多発生条件下で,クロラントラニリプロール水和剤24倍液・8月第5半旬散布区は被害粒率が3.9%,同8月第4半旬散布区では4.6%, 16倍液・8月第4半旬散布区は1.9%となり,全ての処理区で一定の出荷規格を満たす程度まで被害粒率が抑制された.本試験では,食入莢率が8月第6半旬から上昇していたことから,多発生条件下における高濃度クロラントラニリプロール水和剤の第1回目散布の適期は食入莢率上昇の1半旬前であると考えられた.

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