北日本病害虫研究会報
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ユーカリ斑点落葉病に対する耐病性の種間差調査と防除薬剤の検討
佐藤 優平 堀越 紀夫
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2024 年 2024 巻 75 号 p. 23-29

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抄録

福島県楢葉町で枝ものとして栽培されているユーカリ属のEucalyptus pulverulenta(品種:「銀世界」)とE. gunnii(品種:「グニー」)において,Stemphylium属菌によるユーカリ斑点落葉病(仮称)が葉に多発し,特にE. pulverulentaでは病斑により商品価値がなくなるなど大きな問題となっている.そこで,一般的に栽培,流通しているユーカリ5種のE. pulverulenta, E. gunnii, E. polyanthemos(品種:「ポリアンセモス」),E. parvula(品種:「パルブラ」),E. bridgesiana(品種:「ブリッジシアナ」)において耐病性に種間差があるか確認するために比較試験を行った.その結果,ポット試験・現地試験ともに種間差が認められ,E. polyanthemosの発病葉率・発病度が最も低く,E. pulverulentaが最も高かった.また,樹木類に登録のある6薬剤で防除効果の確認試験を実施した結果,マンゼブ水和剤とイミノクタジン酢酸塩・ポリオキシン水和剤で防除価が高かった.

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