2024 年 2024 巻 75 号 p. 67-70
ナシ黒星病に対する「幸水」の果実感受性は,福島県では満開後50日~90日頃に高まるため,当該時期の防除が重要である.この時期における5種のSDHI剤およびDHODHI剤のイプフルフェノキン水和剤の防除効果は不明であったため,人工接種試験にて検討した.その結果,SDHI剤のインピルフルキサム水和剤およびイプフルフェノキン水和剤が高い防除効果を示した.また,両剤は散布後10日程度まで残効性を有することが示唆された.さらに,自然感染条件下における防除効果を検討したところ,10日間隔の防除において両剤の実用性が認められた.