1971 年 1971 巻 22 号 p. 52-54
約50haの水田集落の中に, 1haに1本の割合で蒙古稲を植付け. その発病株の増加推移から葉いもちの防除適期を判断しようとした。
1. はじめて発病株が認められるのは, 多くの場合7月10~14目で, 時には7月5目のこともあった。
2. 発病株が50%に達するのは, いもちの少発年にはほゞ7月20日頃であり, 多発年には約1週間も早くなる。
3. 発病株が20%になった時期を葉いもち防除開始時期としてよいと考えられる。
4. 発病株の出現は所謂機会的分布の型式を示した。
5. 多発生年 (1971年) の調査をも加えて検討すると, 発生初期の調査間隔を3~5旧として確実に調査を実行すれば, この方法も葉いもち防除適期の決定方法として高い実用性があると思われる。