1. 感染時期によるスイカのキュウリ緑斑モザイク病感染の影響を調査した。
2. 本病の潜伏期間は感染時期に関係なく約15日であった。
3. 病徴は感染時期, 接種部位に関係なく, 黄斑をともなったモザイクを示すが, 生育に伴い病徴程度に変動がみられた。
4. 本ウイルスの感染は生育に影響し, 特に感染時期が早い場合は早期に枯死することが多い。
5. 果実への影響は感染時期によって異なり, 早期感染では果数が減少し。後期感染では二番果の果数が増え, 生育が悪くなる。果実の劣変は幼果期感染で多数認められ, その他の時期では繊維化がみられる程度であった。
6. ウイルスの感染により健全果は大きく減少し, 後期の感染によっても70%以上の減少となった。
7. 病徴の変化, 劣変果の形成から, 罹病植物の代謝はウイルス感染直後急増するが, その後安定化をたどるものと考えられ, 果実の劣変は, ウイルス感染による異常代謝に基くものと推定される。