北日本病害虫研究会報
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キンモンホソガに対する殺虫剤の残留効果試験の簡便法
氏家 武
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1979 年 1979 巻 30 号 p. 12-16

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抄録

鉢植えのリンゴ属植物苗木を用いたキンモンホソガ成虫及び卵に対する残効試験の簡便法を考案し, この方法を用いて数種殺虫剤の残効を調べた。結果の要約は次の通りである。
1. 試験手順の概要: 寄主植物に対する薬剤散布-野外静置-交尾成虫放飼 (ケージング)-放飼24時間後の生死調査 (成虫除去)-再度ふ化まで野外静置-産卵数, 卵の生死調査。
2. この方法で成虫に対する直接殺虫効果, 産卵に対する影響及び殺卵効果が検定できた.
3. 供試した殺虫剤のうち硫酸ニコチン剤, 一連の新合成殺虫剤B, C, D, Eに残効が認められたが, このうち硫酸ニコチン剤はキンモンホソガの卵に対して長期間効果があったのに対し, 他の4剤では卵のほか成虫に対する残留効果の期間が長かった。

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