1985 年 1985 巻 36 号 p. 125-127
中国の東北地方で育成された水稲品種のいもち病抵抗性について, 宮城県古川農業試験場で検定を行った。検定した品種の真性抵抗性遺伝子型は, 十型.Pi-a多型, Pi-i型, Pi-k型, およびそれらの組合せと推定され.現在の日本の品種と共通であった。これらの圃場抵抗性は, Pi-i.またはPi読を持つ品種では日本の品種と同程度であった。しかし, 十型, Pi-a型の品種では日本の品種より圃場抵抗性が一段と強い結果が得られたがこの結果は吉林省で行われた検定結果と異なっており再検討が必要と考えられた。
中国の東北地方におけるいもち病抵抗性育種を着実に発展させるためには, 圃場抵抗性の強化も重要であり, そのために真性抵抗性を明らかにする上で日本の判別体系を利用出来る可能性が大きいと考えられた。