抄録
2001年に北海道および東北地方の各地で発生したイネいもち病の罹病標本を採集し, 単胞子分離により各圃場から1菌株ずつ計290菌株のいもち病菌株を得て, それらのレースを検定した.その結果, 北海道からの菌株はすべてレース037.!であったのに対し, 青森・岩手・宮城・秋田・山形各県から分離された菌株は, ほとんど全部もしくはすべてがレース007.0であった.また, 福島県からはレース007.0を中心に9種類のレースが分離された.これらから推定される各道県のいもち病菌レース分布を7年前と比較すると, 北海道では主要レースが033.1から037.1へ交替したのに対し, 福島県以外の東北各県では, レース007.0の優占化が進んだ.一方, 福島県では, レース007.0の頻度がやや低下し, レース001.0および005.0が新たに確認された.