北日本病害虫研究会報
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キャベツ萎黄病菌病原性喪失株の培養ろ液によるキャベツ苗の萎ちょう症状
吉田 隆延野村 良邦木村 俊之門田 育生
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2002 年 2002 巻 53 号 p. 55-57

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抄録
キャベツ萎黄病菌の病原性喪失株を培養し, そのろ液にキャベツ苗 (3葉期) の根部を浸漬して滅菌土壌に移植したところ, 葉の萎ちょう, 葉肉部の脱水, 葉脈の白色~褐色え死などの症状が移植1日後に現れた.その後, 重症株では茎や葉柄が軟化して折れ曲がり, 株全体が萎ちょうして枯死した.これらの症状は根部を培養ろ液に2時間以上浸漬すると明瞭に発現した.培養ろ液の活性は, ショ糖加用ジャガイモ煎汁液体培地よりもCzapek液体培地で培養した場合に強く現れた.その活性は100℃, 30分間の熱処理や限外ろ過でも失なわれなかった.液体クロマトグラフィ分析により, この活性はフザリン酸に由来すると推定した.
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