2014 年 62 巻 6 号 p. 214-221
「フライト計測融合低乱熱伝達風洞設備」は,東北大学流体科学研究所にある世界屈指の大型低乱熱伝達風洞に,磁力支持天秤装置,熱交換装置,三次元・時系列流速計測装置の三つの装置を新たに導入した設備で,風洞による飛行状態の気流模擬能力を高め,高精度の計測を行うことで航空機の飛行状態を風洞内に再現して,次世代航空機の省エネ・環境技術を研究開発する風洞設備である.新設備の中心的役割を果たす磁力支持天秤装置について,その基本要素の特長を紹介すると共に,磁力支持天秤装置の有効利用法を四つの模型を例に挙げて紹介する.また,熱交換装置,三次元・時系列流速計測装置についてはその特徴と性能について紹介する.